疲れると動悸がする…その原因と漢方での対策法

疲れると動悸が起こる原因とは?体のサインを見逃さない!

疲れたときに動悸がするのは、体が「助けて!」とサインを出している証拠です。主な原因として、「気(エネルギー)」や「血」の不足、ストレス、自律神経の乱れが考えられます。

特に、気血が不足すると心臓に十分なエネルギーが行き渡らず、鼓動が乱れることがあります。さらに、貧血気味の人は酸素が全身に届きにくいため、心臓が頑張って血液を送ろうとして動悸が起こることも。

また、ストレスや疲労の蓄積は自律神経のバランスを崩し、心臓のリズムを乱す要因になります。これらを放置すると、動悸だけでなく、不眠やめまい、冷えなどの不調も悪化する可能性があるため、早めのケアが大切です。

東洋医学で考える「気・血・水」の乱れと動悸の関係

東洋医学では、私たちの体は「気(エネルギー)」「血(栄養)」「水(体液)」のバランスで成り立っていると考えます。動悸が起こる背景には、このバランスの乱れが関係していることが多いです。

例えば、「気虚(ききょ)」はエネルギー不足の状態で、疲れやすく、心臓が弱って動悸が起こりやすくなります。また、「血虚(けっきょ)」は血の不足を指し、貧血やめまい、冷えとともに動悸を引き起こします。さらに、「水滞(すいたい)」は体内の水分が滞る状態で、むくみやめまいを伴う動悸の原因になります。

漢方では、このような体質の乱れを整えることで、根本から動悸を改善するアプローチを取ります。

動悸改善に役立つ!おすすめの漢方薬とその効果

動悸を改善するには、体質に合った漢方薬を選ぶことが大切です。疲れやすくエネルギー不足の「気虚(ききょ)」タイプには、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)が効果的。体力を補い、心臓の負担を軽減します。

血の巡りが悪い「血虚(けっきょ)」タイプなら、帰脾湯(きひとう)が貧血を改善し、動悸やめまいを和らげます。

また、ストレスや自律神経の乱れが原因の「気滞(きたい)」タイプには、加味逍遙散(かみしょうようさん)がおすすめ。精神的な緊張を和らげ、心の不安定さからくる動悸を抑えます。

体質を見極め、適切な漢方を取り入れることで、動悸の根本改善を目指しましょう。

食事と生活習慣で整える!動悸を和らげる養生法

動悸を改善するには、漢方と併せて日々の食事や生活習慣を見直すことが大切です。まず、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。特に、鉄分を含むレバーやほうれん草、気を補う山芋やもち米、血の巡りを良くする黒ごまやクコの実がおすすめです。

また、睡眠不足やストレスは自律神経を乱し、動悸を悪化させる原因になります。寝る前のスマホを控え、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かることでリラックスしましょう。

さらに、軽いストレッチや深呼吸を習慣にすると、気血の巡りが良くなり、心臓の負担を減らすことができます。日々の養生を意識し、動悸の出にくい体を目指しましょう。

漢方+αのアプローチ!ツボ押し・呼吸法で心を落ち着ける

動悸を和らげるには、漢方と併せてツボ押しや呼吸法を取り入れるのも効果的です。おすすめのツボは「内関(ないかん)」。手首の内側、指三本分の位置をゆっくり押すことで、自律神経を整え、動悸や不安感を和らげます。

また、呼吸が浅いと交感神経が優位になり、心拍が乱れやすくなります。そこで、「4-7-8呼吸法」を試してみましょう。4秒かけて息を吸い、7秒止め、8秒かけてゆっくり吐くことで、副交感神経が働き、心が落ち着きます。

漢方とツボ・呼吸法を組み合わせることで、心身のバランスを整え、動悸の改善につなげましょう。

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薬剤師 杉原正人(すぎはらまさと)