のどのつかえ感~学而時習之。不亦説乎~

こんにちは、すぎはら薬局の杉原正人です。

「夏を制する者は受験を制す」

夏休みは受験生にとっての天王山。夏休みの過ごし方が合否を左右するとも言われています。

Oくんは、昨年大学受験に失敗し、今年は浪人生としてがんばっています。

Oくんの周りの友人や同級生は、大学に進学したり、就職する中で、

それぞれが明確な目標を持ち、一歩を踏み出しているように感じています。

時々、思うように成績が上がらず、イライラすることが多く、

友人たちが次々に進路を決めていく中で、自分だけが未だに進むべき道を見つけられていないことの焦りがあり、

さらに、親や周囲の期待も重くのしかかり、自分自身との戦いが続く中で、

精神的なプレッシャーにも苦しんでいます。

そんなOくんが最近、のどに痰がつかえた感じで、食欲もありません。

ちなみに、もともと食が細いほうで、胃が重苦しくなったり、つかえることもよくあり相談にきました。

受験勉強をはじめたころから、風邪を引きやすくなったり、口内炎ができやすくなったりもしてます。

身体がだるく、一日中座っているせいか足が浮腫みます。

漢方の視点から見ると

受験生は、受験勉強や試験に対するプレッシャーやストレスなど、さまざまな心身の負担を抱えることがあります。

これらの負担が気(き)の流れを滞らせる原因となることがあります。

気は体内を巡り、エネルギーや栄養を供給する役割を果たしていますが、

ストレスや不健康な生活習慣によって気の流れが滞ると、さまざまな症状が現れる可能性があります。

気の滞りによって体内のエネルギーの流れが鈍くなり、

経絡(気や血液の通る経路)や臓腑に栄養やエネルギーが適切に行き渡らなくなることが考えられます。

この状態が続くと、経絡や臓腑の働きが低下し、体液の巡りが滞りネバーっとした痰になります。

その痰がのどに張り付くとのどの不快感につながります。

この痰は全身にも影響を及ぼし

集中力の低下、疲労感、記憶力の低下、不眠症、消化不良・・・など

を起こす可能性もでてきます。

Oくんの改善のためには

ストレス管理: 適切なストレス管理やリラックス法を取り入れて、気の滞りを緩和することが重要です。

適切な食事: 健康的な食事を摂ることで、消化器系の働きをサポートし、気や水巡りの改善に役立ちます。

運動: 適度な運動を行うことで、気の流れを促進し、体内のエネルギー循環を活性化させることができます。

休息: 十分な睡眠を確保し、体力を回復させることが大切です。

漢方薬: ネバーっとした痰を改善する半夏(はんげ)を中心に

    気を巡らす厚朴(こうぼく)を補助にして、胃腸の働きをよくする生薬を組み合わせます。

Oくんに役立つ『中国古典』

論語 学而第一

学而時習之。不亦説乎

学びて時に之を習ふ。亦説(よろこ)ばしからずや。

人生は旅です。

旅の途中、楽しいこともあれば、悲しいこと、辛いこと・・・

いろんなことがあります。

だったらどんな時も楽しみましょう!

論語では、

学びを得て成長した自分を知ることほど喜びはない

と言っています。

何事からも学び、楽しむという心を失わないことが大切です。

受験で今は苦しいかもしれませんが、

振り返ったとき「あの時もまた、楽しかったな」と思う日がくるでしょう。

その後の経過

漢方薬とサプリメントを購入してから

1か月後に「なんとなく調子がよくなってきたので、もうしばらく続けてみます」とのこと。

症状が落ち着いてきてからは、栄養バランスのサプリ、

風邪を引かないように自然治癒力・免疫力を高める自然薬を継続していただきました。

その半年後、見事に希望大学に合格しました。

Oくんおめでとうございます!

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薬剤師 杉原正人(すぎはらまさと)