腰から下が冷えて重だるく、夜間排尿のある方。
出典 『金匱要略』
「崔氏八味丸、脚気(足のしびれ、浮腫など)上って少腹に入り、不仁するを治す」
「疲労の腰痛にて、少腹拘急(下腹部がひきつれる) し、小便利せざる者、八味丸之を主る」
処方の特徴
八味地黄丸は、中高年以降の老化現象の進行に伴って起こる、いわゆる腎陽虚(腎陰陽両歳)という状態を改善する処方 である。
腎陽虚には、腰から下が冷えて重だるく、腰痛、下腹部が引きつる、浮腫、排尿困難、尿量減少または多尿、夜間排尿、 排尿後の余瀝など多様な症状がみられる。
効能効果
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿で、ときに口渇があるものの次の諸症:
下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、 排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、 軽い尿漏れ